第31回ヨコハマ映画祭

 上映作品紹介

ハマの冬の風物詩は、ヨコハマ映画祭。
前回30年目を迎え、記念すべき映画祭を開催致しましたが、今回からはスタッフ一同、また新たな気持ちで再スタートです。
2009年の日本映画は頑張り、ヒット作、傑作、秀作を数多く送り出しました。その成果と共に、第31回ヨコハマ映画祭は熱く熱く盛り上がります。
祭りの頂点は、2009年に最高の耀きを放った映画人が総登場する個人賞表彰式。
また映画上映は、作品賞など5冠(特別大賞含む)に耀く「ディア・ドクター」(西川美和監督)に加え、監督賞など3部門受賞の「のんちゃんのり弁」(緒方明監督)、新人監督賞など2冠の「風が強く吹いている」(大森寿美男監督)の3本。
絶対の自信を持って、ヨコハマ映画祭をお届け致します。
2月7日は、映画ファンのための映画の日。映画ファン、全員集合!

のんちゃんのり弁     風が強く吹いている     ディア・ドクター
「のんちゃんのり弁」(107分)
見終わって小躍りしたくなるような痛快作。日本映画界の“四番打者”緒方明監督が足をからめたランニングホ-ムランでもわれわれ映画ファンを魅了してくれる。下町人情に子連れアラサーの必死な自分探しを小粋に味付けして、「いま」をリアルに再現する素敵なコメディに仕上がった。ヒロイン小巻(小西真奈美)の豊かな泣き笑いの表情に見失ってはいけない何かに気付かされるだろう。娯楽映画として09年最高の収穫だと断言しよう! (ベストテン4位、監督賞、主演女優賞、助演男優賞)

監督・脚本=緒方明、脚本=鈴木卓爾、撮影=笠松則通(JSC)
出演=小西真奈美、岡田義徳、村上淳、岸部一徳、倍賞美津子
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風が強く吹いている」(133分
脚本家として名を成したとは言え、新人監督のデビュー作として、われわれが目撃する映画は、まぎれもない、熱くさわやかな青春映画の秀作であった。すれっからしの映画ファンの血をこんなにも滾らせるとは、もう完全に脱帽だ。最初なんとも胡散臭いと思った連中を、クライマックスの箱根駅伝シーンでは心の底から応援している、これが映画の醍醐味でなくてなんであろう。大森寿美男監督は、映画の観せ方を熟知している。こんな処女作を放った監督とは長いお付き合いになりそうだ。比類のない美しき映画だ!
(ベストテン6位、新人監督賞、審査員特別賞)

監督・脚本=大森寿美男、撮影=佐光朗(JSC)、音楽=千住明
出演=小出恵介、林遣都、中村優一、川村陽介、森廉、津川雅彦
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「ディア・ドクター」(127分)
またしても、西川美和にしてやられた! 本当にうれしい誤算だ。長編第1作「蛇イチゴ」で新人監督賞、続く「ゆれる」では作品賞・監督賞・脚本賞を獲得した才媛の人間探求の長い旅は、いよいよ遥かな高みを望み悠々と周遊する。練りに練られた脚本、圧倒的なキャメラワーク、絶妙なキャスティングなどを得て、圧倒的な魅力・魔力を発揮する西川ワールド。この監督の新作をリアルタイムで観られるわれわれは、なんと幸福な人種なのだろうか! (作品賞、脚本賞、撮影賞、助演男優賞、特別大賞、計5冠受賞)

原作・監督・脚本=西川美和、撮影=柳島克己、企画=安田匡裕
出演者=笑福亭鶴瓶、瑛太、余貴美子、松重豊、井川遥、八千草薫

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LAST UPDATE 2009/12/14