第23回ヨコハマ映画祭
受賞者、喜びのことば


 第23回ヨコハマ映画祭個人賞を受賞された皆さんから寄せられたメッセージを紹介します。
 どの言葉にも、あふれる喜びとほとばしるような映画への情熱が感じられます。映画ファンのみなさんとともに、このメッセージをかみしめたいと思います。

 ※この「受賞者の喜びのことば」と選考結果についての詳細は、2月3日の映画祭当日に発行されるパンフレットに掲載しています。
  
作品賞「GO」プロデューサー 天野和人さん、國松達也さん、出目宏さん
監督賞 行定勲さん
新人監督賞 長澤雅彦さん、冨樫森さん
脚本賞 宮藤官九郎さん
撮影賞 栢野直樹さん
主演男優賞 窪塚洋介さん
主演女優賞 天海祐希さん
助演男優賞  山崎努さん
助演女優賞 柴咲コウさん
最優秀新人賞 真中瞳さん、派谷恵美さん、細山田隆人さん
審査員特別賞 故・相米慎二さん



作品賞「GO」プロデューサー
天野和人さん、國松達也さん、出目宏さん
 ◆作品賞「GO」:東映配給 行定勲監督作品
  ・製作=「GO」製作委員会:東映、STARMAX、テレビ東京、東映ビデオ、TOLHYO FM
  ・原作=金城一紀
  ・脚本=宮藤官九郎
  ・出演=窪塚洋介、柴咲コウ、山崎努、細山田隆人、大竹しのぶ
ヨコハマ映画祭の作品賞を頂き、大変嬉しく思っております。

先鋭な社会性を包含している作品でありながら、広く観客の皆様に愛し支持して頂けたのは、製作会社セントラル・アーツを中心とした現場スタッフ&キャストのみんながこの作品を愛し情熱を傾けてくれたおかげです。
とてもチャーミングな青春映画になりました。
プロデューサー冥利に尽きます。

この映画を共に製作パートナーとして支えていただいた、テレビ東京、エフエム東京、東映ビデオの各社の皆様、ありがとうございました。
そして、初の日韓同時期公開という目標に向かって我々を引っ張ってくれた韓国のSTARMAX社の皆様、本当にありがとうございました。
マッコリも本当に美味しかったし。

最後に。とても素敵な原作を、我々活動屋を信じて快く映画化を認めてくださった金城一紀様。
あなたに映画の神様の祝福あらんことを。
ページトップへ


監督賞
行定勲(「GO」「贅沢な骨」) ヨコハマ映画祭の受賞は本当に嬉しかった。
映画は一人では創れないものだと常々実感しています。
スタッフが集まり、キャストが集まり、そして最後に観客が暗闇に身を置きます。
観客がその目で映画を見終わった瞬間が完成のときです。
ヨコハマ映画祭が映画を最後に完成させた人達の映画祭だということを私は知っています。だから、この賞は特別に嬉しかった。
映画を創っているときはいつもある迷いの中にいます。
この賞を頂いて”これでよかったんだ”という確信に少しだけ触れることが出来た気がします。映画を作り続ける勇気を与えてくれた皆様にお礼を言いたいです。
これからの皆様の目で映画を完成させて頂きたいと心から願っています。
本当にありがとうございました。
ページトップへ


新人監督賞
長澤雅彦(「ココニイルコト」)  ヨコハマ映画祭はずっと気になる存在でした。プロデューサーとして関わった『Love Letter』が作品賞をいただき、脚本を書いた『はつ恋』が昨年のベストテン3位と、一所懸命にやったものを必ず見ていてくれる映画祭。そして初監督作品で新人監督賞をいただけるというのは本当にこの上ない喜びです。

 しかし、これは「今後も見てるからしっかりやれよ」と言われたわけで、身の引き締まる思いでもあります。

 次もそのまた次もヨコハマの皆様にあたたかく迎えられる作品を作るよう頑張ります。

 本当にありがとうございました。
冨樫森(「非・バランス」) カチンコ打った『ラブホテル』の速水典子さんの涙に感動して16年。
面と向かっては一度も褒めてくれなかった相米さんにボソッと「お前らのシャシン、良かったゼ」と言われたような・・・。

共に仕事した全てのスタッフ・キャストの一代表としてこの光輝くものを頂きたいと思います。
チアキと過ごした2000年の熱かった夏が、だらしなく年を重ねたわたしの最も幸せな日々でした。
ページトップへ


脚本賞
宮藤官九郎(「GO」)  思えば映画のシナリオはコレがデビュー作であり、さらに思えば賞を頂くなんて中学の弁論大会以来であり、思ってばかりで恐縮ですがそれでも思えば、横浜は大学生のときにカツアゲされかけた思い出の場所でもあり、そんなわけでこの賞をいただいた事は生涯忘れないと思います。原作が良くて、監督、スタッフ、キャスト全てが素晴らしいのに脚本がダメだったらエラいことになったなとホッとしている次第です。ありがとう横浜。
ページトップへ


撮影賞
栢野直樹(「陰陽師」)  念願の長篇時代劇、それも所謂王朝物。仕事いただいた時は、もう嬉しくて、嬉しくて。滝田監督からは、時代背景は借りるけど、登場人物のキャラクターは現代に通じなければ意味がない。人間のドラマとして作りましょう、と。胸躍らせてクランクイン、ところが、千年前の政治の中心地、帝を頂点にする階級制等、現代人には創造でしか感じられない世界です。今僕がファインダーにとらえている、この人の悲しみは、果たして伝えられるのか?カメラマンになって13年、こんな不安を感じたのはいつ以来・・・。だから、ヨコハマ映画祭の撮影賞に選んで頂けたという事は、本当に嬉しくて、やっと肩の荷が降ろせた気がします。滝田監督を始めとするスタッフの皆さん、僕は皆さんの情熱によって映画を作ることができました。そして、キャストおの皆さんの感性は、僕の画に命を与えてくれました。

 栢野が頂いた撮影賞は皆さんとともに頂いたものです。本当にありがとうございました。

 そしてヨコハマ映画祭の皆様、選んで下さいました事を心より感謝致します。この賞を励みとして、栄誉をけがす事なくいっそう努力し、日本映画を愛して下さるお客様のために頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。
ページトップへ


主演男優賞
窪塚洋介(「GO」「溺れる魚」)  22年前、

 ヨコハマの隣の街で生まれたガキが、

 今、こんな賞を手にしていたりする、

 不思議なもんです、

 嬉しいもんです、

 ありがとうございます、

 いただきます。
ページトップへ


主演女優賞
天海祐希(「連弾」「狗神」)  この度は、素晴らしい賞をありがとうございました。
 頂けるなんて思いもしなかったので、夢の様です。
 ひとつひとつの努力の積み重ねが大切なのだと、
 再認識いたしました。
 いつまでも≪だれない≫人間である為に、
 小さな努力をし続けたいと思います。
 頂いた賞に恥じない様に・・・。 ありがとうございました。
ページトップへ


助演男優賞
山崎努(「GO」「天国から来た男たち」
     「Go!」「女学生の友」)
第23回ヨコハマ映画祭の受賞者の一人に選んで頂き、光栄です。
原作がいい、脚本がいい、共演者がいい、そして監督がいい、というのが『GO』に関する僕の感想でした。
知らせてくれた製作部の人が「7冠です!」と昂奮している姿を見て、
そうだ、製作部もとてもよかった、と改めて思いました。

ありがとうございました。
ページトップへ


助演女優賞
柴咲コウ(「GO」「バトル・ロワイヤル」)  今回、ヨコハマ映画祭助演女優賞という、私には似合いそうもない、とんでもなくたいそうな賞を頂いて、恐縮ではありますが、率直に嬉しいです。

 「バトル・ロワイヤル」の深作欣二監督及び「GO」の行定勲監督、そしてそれぞれのスタッフ、共演者の方々、どう考えても、皆様のお陰でございます。
 心からありがとうございます。

 しかしこういった賞は、今までの、今の評価であって、これからの自分を決めるものではないということを肝に銘じて、これまで以上に自分を高めていきたいです。

 そして、いつまでも皆様に喜ばれ、自分も喜びを感じ続けていけるようにがんばります。若輩者ですが、これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

 ☆ピース☆
ページトップへ


最優秀新人賞
真中瞳(「ココニイルコト」)  この度は、最優秀新人賞を頂きまして、ありがとうございました。
 私が映画で賞を頂けるなんてとても嬉しく、光栄に思っております。

 私はこの『ココニイルコト』を通してたくさんのことを学ばせて頂きました。
そして、映画というものがますます好きになりました。これも、この映画に関わったすべての人達のおかげだと思い、とても感謝しています。

 本当にありがとうございました。

派谷恵美(「非・バランス」)  新人賞とても嬉しいです。
 私を支えて下さった方々に心から感謝します。
 冨樫監督、谷口さん、スタッフの皆様、
 木村さん、永野さん、いい子じゃなくてごめんなさい。
 そして、私をあきらめないでくれてありがとうございました。
 今はこれが精一杯だけど次に会った時、大きくなったなと
 言ってもらえる様頑張ります。
 本当にありがとうございました。
細山田隆人(「GO」「リリィ・シュシュのすべて」)  このような賞をいただけるのは初めてで、本当に驚いていまして、いまでに実感が湧かないでいます。
 後からじわじわとくるものなのでしょうか?

 ただ、この2つの作品に巡り合えたことで、自分の役者としての思い入れを多くの方々に見ていただき、少しは認めていただけたのかな?なんて思っています。勘違いだったらゴメンナサイ。

 でも、この賞は監督をはじめ、全スタッフ・キャスト、そして大勢の映画ファンの皆さんの力で受賞できた賞であることは間違いありません。
 そのことを、将来の新たな一歩としてこれからも頑張っていきたいと思っています。

 ホントにホントに、ありがとうございました!!
ページトップへ


審査員特別賞
故・相米慎二

 常に刺激的な作品を送り続けながら、53歳の若さで逝ってしまった鬼才に、映画ファンからの心からの追悼の念を込めて・・・
 この度は、相米慎二に審査員特別賞、有難うございます。

 相米が映画の世界に入ってから約30年、「翔んだカップル」で監督デビューしてから21年の歳月が流れておりますが、その間本当に多くの方たちに支えられ、育まれてきたのだということをあらためて更に強く感じました。映画ファンの皆様、ヨコハマ映画祭の皆様にもいつも遠くから見守っていただき、感謝の念にたえません。

 私は、どういう訳か相米のマネージャーあるいはアシスタントのようなことを約15年間務めさせられ、裏方としてもしごかれてまいりました。気がついたらプロデューサーとして独り立ち出来るまでに育ててもらっておりました。

 相米は、不思議と人をやる気にさせる力を持っていて、いつの間にか自分の力以上のことをやっている状況が自分の目の前に起こっているのです。
 本人もどんなことにも一番いい状況を想定して、体を張って取り組んでいました。
 13本の映画が残りました。
 これからも時々は観てください。

                    ((有)ムスタッシュ 田辺順子)
ページトップへ
 
Copyright (c)2001-2004 ヨコハマ映画祭実行委員会. All right reserved.
LAST UPDATE 2004/01/01